2021.02.01 | エコムジャーナル

エコムジャーナル No.8

青森Hです。
早いもので新年を迎え1ヶ月が過ぎてしまいました。何もしていないのに時間だけが過ぎてしまい、歳を重ねるごとにその速さは増し驚くばかりです。

昨年はコロナウイルス感染防止のため、全国で軒並みお祭り、イベントが中止となり、青森ねぶた祭も中止となりました。今回のお話しは、そのねぶた製作についてです。

青森ねぶた祭は、祭りが終わったら直ぐ次回にむけ題材、構想等準備が始まるそうです。一般の人が作業の進行を実感するのは観光物産館アスパム(△形のビル)の横に「ねぶた団地」が出現する4月頃だと思います。大きなテントが立ち並び、その中でねぶたが作られます。

 木材の骨組み、手指や刀などの細部を針金で作り、骨組みと組合せ、電気配線を施し、紙を貼っていきます。私は製作途中を見たことはほとんどありません。所属する団体では7月中旬に「開眼式」という神事を行い、その時に初めてその年のねぶたを見ることになります。

 「開眼式」とは作業・運行全般での安全祈願を行うもので、この時ねぶたの眼に墨を入れ、本格的な色付け作業に入ります。そして完成したねぶたを、7月下旬に台車に載せる「台上げ」をします。この代車には照明用に発電機を2台(1台はバックアップらしいです)積んでいます。ここから更に代車を綺麗に化粧し、スポンサーの名前入り提灯を飾り付け完成となり、出陣の準備が整います。

 令和2年のねぶた祭が中止となったため、ねぶた師はねぶた創作の場が無くなり、経済的にも精神面でも非常に厳しい状況に陥りました。そこで、青森ねぶた祭実行委員会では創作の場と収入面を支援しようと、14人のねぶた師合作での特別ねぶたのクラウドファンディングを立上げ、6月24日~8月7日の期間で2,500万円を目標とし、約3,500万円が集まり特別ねぶたを製作することになりました。
ねぶた師14人が1人1体ずつ制作し14体を一つに組み合わせたもので、題材は薬師如来や玄奘三蔵などで幅約9メートル、高さ約5メートル。新型コロナの早期収束を願い、今後のねぶた祭開催への思いを表現しているとのこと。
昨年12月、特別ねぶたは無事完成し青森市の文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」に展示されました。今年のねぶた祭りでは運行されるので楽しみです。

おわり