秋田東北商事株式会社

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2023年02月の記事一覧
2023.02.01 | 社長だより

社長だより vol.95

 今年の冬は降雪はありますが積雪が少ないですね。しかし寒いと思う日が多いと感じています。そして運転中にも凍結路面で滑ってしまい「あっ!」と息を飲む瞬間が多々あります。皆さんも車間距離を十分に保ち安全運転には注意して日々お過ごし下さい。

 今回はビジネス誌で取り上げられていた書籍について、ご紹介したいと思います。“稼ぎにくくて減りやすい「お金の正体」とは”との題名で井原西鶴(さいかく)著「日本永代蔵(にほんえいだいぐら)~現代語訳付き」という江戸前期に出版された書籍の紹介です。お金の成功談と失敗談の両方を様々なエピソードで描き出している日本初のビジネス小説と呼ぶべき作品との事でした。「お金を儲けたい」「お金で失敗したくない」などという普遍的な欲求は(勿論私もですが、、、)人間誰しもが多かれ少なかれ抱いていると思います。江戸時代の人々もその思いは同じだったらしく、本書籍は今で言う“ベストセラー”となったそうです。紹介されていたエピソードを以下に記します。

【成功談~味噌の販売で大成功した商人】
それまで味噌は、どの店でも子桶や俵に入れて売られていました。しかし重くて運ぶのが大変だし、子桶や俵を作るのに多額の費用がかかります。そこでこの商人は、味噌を少量ずつ蓮の葉に包んで売ろうと思いつきます。しかもその蓮の葉は、世間の人達がお盆のお供え物を川に流した時に拾い集めてくるので、ただで手に入ります。コストがかからないうえ、お客にとっては手頃で買いやすいので、たちまち大繁盛しました。

商人が小売りのアイデアを思い付いた事を、著者の井原西鶴は次のように表現しています。
『この親仁(おやじ)、工夫仕出して』
現代語に訳すと「この親仁(おやじ)が新しく工夫して」という意味になります。つまりは成功の理由は「工夫」にあったわけです。お金を儲けるには才覚が必要ですが、それはつまり「より良い方法を工夫出来る事」を意味するのです。

【失敗談~味噌の販売で大成功した商人一家、その後】
商人自身はビジネスの成功に浮かれる事なく堅実な生活を続けたものの、その息子が鉱山に投資して失敗し、親父が40年かけて稼ぎ出したお金を、わずか6年で使い果たしてしまったのです。残念ながら、息子には工夫出来るだけの才覚がなかったのでしょう。

『金銀はまふけがたくて減りやすい』
お金というのは、儲けにくくて減りやすいものだ。井原西鶴もこう綴っているように、お金とは本来、そう簡単には儲からないという事です。

 エピソードを読んで皆さんは何を思い、何を考えましたか。私は“考える事”の大切さと“堅実さ”の重要性を再認識しました。そして当たり前の事ですが“お金は簡単には儲からない”との思いを強く持つと共に“投資の怖さ”を痛感しました。更にはアイデアとは、特別なところではなく普段の日常生活の中に潜んでいる事、ただ淡々と業務をこなすのではなく(工夫が可能か)考えながら取り組む事が重要だとも感じました。私の業務や生活の中にも潜在的なニーズや工夫可能なアイデアが潜んでいるはずです。お金を儲けるまでいかなくとも、せめて生活を豊かに楽しくする為にも、ボーッとせずに色々考えながら行動していきます。(皆さんも如何ですか?)
 因みに書籍紹介の記事を読んで直ぐにスマホでポチっと購入しました。江戸時代前期という約400年前のベストセラーをネットで購入、、、何だか不思議な感覚です。

 最後になりますが、今年も「新型コロナウイルス」の経過について記載致します。秋田県内の感染者確認は減少傾向に転じ14日連続で前週同曜日を下回り、病床使用率も20%台まで減少しました。全国的にも減少傾向となっていますが、未だ秋田県内でも連日3桁の感染者確認がある事は事実です。そのような状況の中でコロナ禍以前の生活スタイルには戻る事はないまでも、経済活動との両立“Withコロナ”の生活を行なっています。又、政府は今年5月8日には新型コロナウイルス感染症の分類を現在の“2類相当”から“5類”に引き下げる方針を掲げました。色々と準備や乗り越えなくてはいけない壁も多々ありますが、もう少しで真の“Withコロナ生活”となります。
 しかし今はまだ基本的な感染防止対策を確実に行なう事が必要です。更に感染した場合や可能性がある場合は適切な行動や対応を行なう事も重要です。

 そして毎回記載していますが、約3年もの期間に渡り「新型コロナウイルス」と戦い続け、感染者を日々支えて救い続けて頂いている医療従事者並びに関係者の皆様、治療薬やワクチンの開発に尽力して頂いている研究者の皆様、本当に敬服致します。くれぐれもご自愛下さい。

 長いようで短い1ヵ月。又1ヵ月後に更新致しますので、お付き合いを宜しくお願い致します。

令和5年2月

2023.02.01 | 事務美貌録

第85回投稿 事務美貌録 2月号

 ♂のSです。今年は雪のない年始を迎えて昨年の大雪と比べるととても過ごしやすい冬です。大雪にならないまま冬が過ぎる事を願っています。
 会社の近くに二喜食堂というお店がありました。私の上司が常連として長年通っているお店であり、私も何度も連れていっていただきました。残念ながら昨年末にお店をたたまれてしまい、もう食べられず寂しいものがありますが、私にとっても思い出の味としてずっと残っていくものです。
 メニュー全てとまではいきませんが、本当に数多くのものを食べさせてもらいました。好きだったものは、肉鍋、チャーハン、レバニラ、餃子、麻婆豆腐、かつ丼、醤油ラーメン、と絞れません。強いてあげるとすると肉鍋、麻婆豆腐が特に印象に残っています。肉鍋は醤油ベースが多いと思いますが、二喜は味噌ベースでした。個人的に肉鍋を家庭で食べる習慣がなく、二喜で肉鍋のおいしさを知ったので味噌が私のスタンダードになりました。麻婆豆腐はレギュラーメニューではなく日替わり定食にあるメニューでした。最後に食べたのは結構前だったので、もう食べられないのがとても残念で心残りです・・・・。

 最後には新聞やテレビの取材もあり、惜しまれながらも、労いと感謝が多く寄せられている様子が上司のお話しからひしひしと伝わってきました。自分事のように喜んでいるのを見ると寂しさもある中で、本当に愛されていたお店なのだなと感じます。そして数多くの人が集まり続けたのは二喜オーナーご夫妻のお人柄があってのことと思います。47年間という大変長い期間本当にお疲れ様でした。

2023.02.01 | エコムジャーナル

エコムジャーナル No.31

【温泉】

 さきがけ新報に「新・地図のない旅」という五木寛之氏のコラムが掲載されている。ある時、氏は一日に5回風呂に入るとあった。大分ご高齢のはず。それも毎回かはわからないが入浴中に本を読んでいるとのこと。私も風呂好きだが、脱いだり着たりが面倒だから就寝前の1回でいい。
 しかし、泊りがけで温泉に行けば、こちらのもの。早く布団を敷いてもらい、夕食前に2回、就寝までに2回、翌朝一番風呂と5回入浴となる。浴衣の下はもちろん最低限の下着、湯上りは布団に潜り込む。今時分はうとうとしながら窓越しで墨絵を見ている。

 文豪が伊豆や熱海などに投宿・長逗留したという旅館がテレビに紹介される。自分にもそんな馴染みの旅館があればとひそかな憧れがある。家内と一緒に年に1・2回しか投宿しないが、“秋田の近藤”だけで“どうぞ”、と言ってもらえる温泉宿がある。ひっそりした山間(やまあい)、家族3人できりもみしている。最近長男が後を継ぎそうな気配があるものの、料理・帳場は親任せ、おかみさんは、どうしたものかと私にため息をつく。

 跡継ぎは別にして、宿の料理はいわゆる田舎料理だが人柄をあらわす丁寧な仕事だ。味は濃いめ、定番は牛のたたき、もちろん家内へ回される。山なのに魚料理がうまい。前もって何々を焼いてくれとか、煮つけにしてほしいというとはずれがない。塩加減といい、煮つけの照りといい、絶品だ。ひれまでしゃぶりつくす。言葉も出ない。一流料亭ほどの派手さはないが来てよかったと舌鼓をする。