秋田東北商事株式会社

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2016年04月の記事一覧
2016.04.06 | 社長だより

社長だより vol.16

【大豆(だいず)と小豆(あずき) その2】

春欄

 春蘭が人知れずひっそりと花芽を持ち上げ始めた。もう40年も前に西目町の砂防林から採取したものだ。地味だが花の形は目をくぎ付けにする自己主張がある。トロ箱2箱を会社に持ち帰ったらあっという間に空になっていた。兄弟たちは元気でいるだろうか。
 馬酔木(あせび)の花も目立たないが、一雨来るといっそう我もわれもと芽吹き、春の移ろいにうきうきさせられる。中でも、毎年秋に頭を刈り取られる“ねこやなぎ”。私は“めめんこ”と呼んでいるが、柔らかな銀色の産毛は子供への記憶をたどる。

 ある日の昼下がり、いきなり“70円ですか?90円ですか?110円ですか?”“えっ”なおも電話の主はたたみかけてくる。“山吹饅頭です!”頭の中が混乱する。さらに“葬式饅頭とも呼ばれているそうです、いいんですか?お土産にも使われています”とのこと。単語の連発。脈絡がない。ますますわからなくなった・・。いずれにしても食べないことを頑なに守ってきた葬式饅頭。“あなたに罪はないが私は知らずに食べていたのか?”

雲平鯛

 この饅頭の存在を知ったのがにかほの絶品醤油ラーメン店、飛島出身のご主人からだ。私は人知れず出会ったことのない「ご当地甘味C級グルメ」を密かに発見することを出張の楽しみにしている。ちなみにC級の定義は、そこの店だけで販売していることが唯一の条件だ。餅きり、干菓子、饅頭など一切ジャンルにこだわりはない。但し、洋菓子系は頭に無い。
いつも通りご主人に探りを入れてみた。“ここには無い”の一点張りで取り付く島もない。しかし、なかなか帰らない私を見て、小柄な体をパイプ椅子に埋め、“酒田にはある、晒し餡のいい饅頭がある”。丸メガネの奥からひびの入ったコンクリートの床をみながらしんみりと語り始めた。“飛島から出て、酒田の菓子舗で働いていた。独立めざし、この場所で開店した。しかし、あの餡子が出来なかった・・・、それで飛魚だしを使って今のラーメン店を始めたんだ”そうだ。早速、くだんの菓子舗に飛んで行ったことは言うまでもない。確かにさらりとした品のある甘みだ。宅配で送ってもらおうかと思っていた矢先、あの矢継ぎ早の電話。結局頂いたが食べなかった。

雲平鯛

 この頃はあちこちでおいしいと言われる饅頭が出ているが、なぜかピンとこない。きっと昔の餡子が脳にへばりついているのだろう。写真は「雲平鯛」。尺物と言いたいところだが、私の親指と薬指をひろげたくらいで約七寸というところか。餡子が変わっている。いわゆるあずき色ではなく茶色でぱさぱさしている。甘みはあるが、甘いという感覚ではない。昭和20年~30年前半の結婚式の引き出物にはこの「雲平鯛か山科のお頭付き、あるいは焼き型の付いた固い粉菓子の鯛」がついてきたものだ。あの歯の折れるような粉菓子、母親は4等分するのだが大きさに満足した記憶はない。

  平成28年4月

2016.04.01 | 事務美貌録

第三回投稿 新・いなさなな日記

★いなさなな日記★4月号

はじめまして。“いなさなな”の真ん中の「さ」です。
4月。桜の季節になりました。秋田で桜と言えば、角館が有名です。武家屋敷と桜並木が美しく「みちのくの小京都」と呼ばれています。弊社があります卸団地にも桜並木があり、毎朝通勤時に徐々に色づく桜の枝を見るのが密かな楽しみとなっています。今年の開花は4月16日と予想されており今か今かと心待ちにしています。桜にも花言葉があるようで、少し調べただけでもソメイヨシノは「純潔」「優れた美人」シダレザクラは「優美」「ごまかし」等、桜の種類によって様々でした。

そして、この時期の弊社の社内行事として例年「新入社員歓迎会兼観桜会」が開催されます。漢字で書くとイカツイ名前の行事ですが、読んで字の如く、桜を愛でながら新入社員と親睦を深めよう!の会となっており、幹事の方々が趣向を凝らし毎年様々な場所で開催されます。

秋田県は美酒王国秋田とも言われ平成26年7月には「秋田の酒による乾杯を推進する条例」も制定され、酒造業がとても盛んです。弊社でもお酒が好きな方が多く、社内行事では全員が和気あいあいと楽しむ事ができます。

春になり暖かくなってきたので運動をしようと決め、事務服に万歩計を忍ばせて毎日歩数をカウントしています。本格的なウォーキングは面倒なので、せめて日々の歩く歩数を「少しでも多く!」と意識していますが中々歩数は伸びず、家に帰ってこれしか歩いてなかったの…と思う時もしばしば。目標を1万歩として、お昼休みに卸団地内を歩こうかなと思いつつ15時におやつを食べて英気を養う日々です。目標達成にはもう少し時間がかかりそうな「さ」でした。