2022.04.01 | エコムジャーナル

エコムジャーナル No.22

 岩手県北上担当のKです。皆様いかがお過ごしでしょうか。ほんの少しの間だけお付き合いいただけましたら幸いです。

 いきなりではありますが、今のコロナの時代というのは音楽演奏を趣味としている人にはつらいものです。私は幸いにも引っ越して生きた北上市には素晴らしいリハーサルスタジオがあり、又こちらで知り合ったドラマーの方が所有している、趣味のスタジオの無制限利用許可と言いますか、ご厚意で使用させていただいているおかげもありまして何とか個人修練を不自由なく継続することができています。とてもありがたいことです。

 ジャズ漫画「ブルージャイアント シュープリームス」にジャズは個人に特化した音楽、という言葉があったのを憶えています。ジャズはその根幹にアドリブプレイがあります。その瞬間毎にその人だけのオリジナルの音楽を創造することを優先順位の最上位と位置づけ、楽譜上のテーマやコードなどの曲の枠組みはアドリブのためにあるイメージの投影だと私は考えるのです。

 私にとってジャズを演奏するときの幸福というのは、リズムセクションや他のフロント楽器の方々と一緒に演奏することで、人それぞれの音楽を体感できることです。みんなで一緒に一つの物を作ろう、というのとは少し違っていて、ボクシングや格闘技みたいにお互いにスパーリングや試合をしてお互いを高めあうというイメージなのです。試合が終わったらお前と俺はトモダチだって感じになれたら最高ですね。

 つい先日、私の学生時代の大先輩でもあり師でもあるジャズトランペット奏者が出演するライブ演奏を山形市で拝聴できる機会に恵まれました。コロナ禍に入る少し前に、一度体を壊されたと聞いていましたのでずっと心配していたのですが、お元気そうな姿を拝見して安心しました。

 こういったプロフェッショナルな演奏を生で聴くこと自体もタイミングを計らなければならない、ましてはセッションやバンド活動で自分自身を試しあい、親しくなった遠方の方々と旧交を温めるといった日常で大切にしていたことを行うこと自体がなかなかにして難しい時代ではあります。それでも来るべき時は必ず来ると思い、その日のための精進は日々変わることなく、これからも続けていくことと思われます。

今月の一枚

高瀬龍一 「Ballads」


 上記で書きました私の師、と書いたら怒られそうな感じもしますが大先輩、日本を代表するジャズトランペット奏者の一人である高瀬龍一さんのアルバムです。これは身びいきでも何でもなく、私が2018年に購入した音楽アルバムの中でのベストバイです。本当におすすめします。この写真の背景は山形県鶴岡市の加茂水族館です。クラゲの水族館ですね。

 北上担当のKでした。この拙い一文へ辿り着いていただきました皆様、最後までありがとうございました。