社長だより vol.139
早いもので今年も10月になり、残りは3ヶ月となりました。まだ日中は少し汗ばむ事もありますが、暦の上では“秋”で朝晩は非常に肌寒くなっています。季節の変わり目になりますので、体調管理に十分に注意をして日々をお過ごし下さい。
それから “食欲”“読書”“芸術” “スポーツ”など、自分に合った「〇〇の秋」を楽みましょう!!!
今月はあるビジネス誌のコラムをご紹介したいと思います。コラムの筆者は、以前にも社長だよりでご紹介した明治大学文学部の齋藤孝教授です。人生がうまくいく『古典の名言』という連載で毎回楽しく拝読しています。今回のタイトルは「“死ぬのが怖い”がスッと消える禅の教え」と少し刺激的でしたが、非常に考えさせられる内容だったので、抜粋にはなりますが以下に記します。
『今に集中しなければ、ご飯もおいしくない』
年齢を重ねても健康でありたいと願うのは、ごく自然なことです。ただし、その考えが行きすぎると「これを食べると体に悪いのでは」「もっと体を動かさないと」と頭の中が健康のことでいっぱいになり、ついには「病気が怖い」「死ぬのが怖い」と不安に苛まれるようになります。健康を重視するあまり、ストレスが増大して心身に悪影響を及ぼしたら、本末転倒です。
死や病の不安から解放されたいなら「禅マインド」を取り入れるのがお勧めです。「禅は悟りの修行である。悟りは解放を意味する」これは仏教哲学者の鈴木大拙(だいせつ)が『禅と日本文化』に記した一節です。
~ 中 略 ~
本書で語られるのは、禅が日本文化に与えた影響の大きさです。例えば日本芸術との関連を論じた章では、禅と水墨画の双方に共通する点として「創造性」を挙げています。事前に下描きもせず、真っ白な紙に筆を下ろし、一気に描き上げる。いったん筆を下ろしたら、もう取り返しはつきません。描き直すことができないまっさらな空白に、一つの世界を創造する水墨画は、仏教の「空(くう)」に通じると大拙は考えました。取り返しのつかない“今”を生きる。これこそが禅です。
過去の後悔や未来の不安に囚われていると、今この瞬間を生きることができません。「あの時こうすれば良かった」「これから悪いことが起こったらどうしよう」と思い煩っていたら、目の前に広がる景色の美しさも、今食べているご飯のおいしさも、まったく感じられないでしょう。
そこで禅は過去と未来を断ち切り、今ここにしかないものを感じることに集中します。そのためには自分自身を「無」にしなければいけません。
仏教はブッタが悟りを開いた経験に始まり、それを受け継いだ達磨大師が壁に向かい9年間座禅を続けたことにより、禅宗が開かれました。何年も壁を見ていると、他人の目が気にならなくなり、他者を意識しなくなると、自分を意識することもなくなります。自分に執着するのをやめれば、自己を意識しない「無心の心」を獲得し、過去や未来を思い煩うこともなくなります。大拙は沢庵和尚(たくあんおしょう)の「自己を意識しない心は、いかなる煩悩にもまるで阻害されない心である」との言葉を引用し、無心とは「死や不死をめぐる問いに煩わされることのない、一つの心の状態」であると解説しています。
~ 中 略 ~
私たちは日常的に「生きるか、死ぬか」の問題に直面するわけではありませんが、これを「成功か、不成功か」に置き換えても同じことが言えます。失敗を恐れると、大事な場面で普段通りの力を発揮できず、本当に失敗することがよくあります。成功・不成功にこだわる心を捨て、「成功しなければならない」という脅迫性から解放されれば、どんな場面でも今この瞬間に集中し、平常心で臨めるでしょう。
これぞ禅マインドです。
今回は齋藤孝教授の人生がうまくいく『古典の名言』という連載から「“死ぬのが怖い”がスッと消える禅の教え」を抜粋でご紹介しましたが、皆さんは何を思い、何を考えましたか?
私は、何度も記していますが“ポジティブシンキング”なので、年齢を重ねても“ある程度”は健康だろうと勝手に思っています。そして「病気が怖い」「死ぬのが怖い」などと考えた事は今のところありません。ただこれが「禅マインド」かと言われれば、、、違います。更に「あの時こうすれば良かった」「これから悪いことが起こったらどうしよう」などと考えてしまう事もたまにはあります。自分自身を「無」に、自己を意識しない「無心の心」、、、難しいですよね。
何かに取り組んだり、行動したりする時には「今この瞬間に集中し、平常心で臨む事」が大切なのは理解しています。しかし取り組んだり、行動したりする前には過去の経緯や結果、未来の予想や想定は必要な事だと思います。会社の方針や方向性についての決断、自身の将来を左右するような決断、そんな時は「無心の心」なんて難しいですよね?
結局は“ケースバイケース”なのかもしれません。決断するまで過去の経緯や未来を想定して考える。そして決断したら“無心”で“今この瞬間に集中して平常心で行動する”事が大切だと考えます。
考えすぎて行動しない事が1番良くないですよね!
行動すると決めたら、ある漫画にもありますが“全集中”を心掛けましょう!!!
長いようで短い1ヵ月。又1ヵ月後に更新致しますので、お付き合いを宜しくお願い致します。
